こんにちは、前田です。今回は、土地選びの話です。
家づくりをする方のほとんどは土地が無いので探さなければなりません。その土地選びで大きく失敗してしまう方が多いです。しかも、住宅会社は家については話ますが、土地についてはあまり意見をしないところもあります。早く契約して建ててほしいし、土地も売りたいですからね。
これからお話することを知らないと1500万円ぐらは損をしてしまう事になります。実際にそうなっている人を何人も知っていますので、あなたはそんなことが無いように最後までこのブログを読んでください。そして、もっと知りたければ相談にお越しください。
目次
土地選びで損をしている
路線価とは?
土地を選ぶときに「路線価」を気にしていますか?路線価とは道路に金額が付いている事です。
路線価×敷地の面積=敷地の価格になります。おおよそですが、路線価の敷地価格÷0.7ぐらいが実勢価格になります。つまり、市場にでている価格で買ってもよい基準って事です。
具体的には・・・・・・76Eと描かれているのは76000円で50坪の敷地なら165㎡になるので、76000×165=1254万円が路線価からだした地価になり、実勢価格は1254÷0.7=1791万円なので、1800万円ぐらいなら買っても損しないかなという事です。
これに加えて、造成されているとか、上下水道は引き込まれているとか、造成されていても古いとか、古い家が建っているとか、周りの地価が上がっているとか、近い将来にショッピングモールが出来る予定があるとか、もっと高値で売れた実績があるとか、敷地の形状とか・・・とそれぞれの条件により価格は変動します。
路線価が無い敷地
路線価が無い敷地もあります。「市街化調整区域」といって、市街化を抑制する区域は路線価無いです。分かりやすく言うと畑や田んぼなどの家が建てられないような地域になります。それでも家が絶対に建てられないわけではなく部落的に住宅が昔からある敷地もあり、原則的に家は建てられないが例外もあるので、そこは敷地を調べてから購入することになります。
もし、家が建てられたとしてもその敷地は価値があまりないという事ですし、市街化を抑制する地域ですので下水は布設されないでしょう。将来、敷地を売る事も難しくなる可能性はあります。資産価値を考えると低くなりますので、銀行の担保にもなりにくく借入額が低くなります。
造成もしっかり見てほしい
隣地や道路から高低差がある場合は、擁壁などの造成工事が必要になります。また、造成されていてもそれが耐久性があるのかは、建築士が現地を確認して判断する必要があり、それを書面に記載しなければなりません。もし、購入した土地の擁壁が古く耐久年数が短いとか、ひび割れして鉄筋がむき出しとかになっていたら、解体して新しく造成しなければなりません。
数年前に観に行った土地ですが、普通にネットに出ていたり、不動産屋で紹介している現場です。お客様に土地購入を考えているので見てほしいと言われて現地に行ったのですが、絶対に購入したらダメな敷地です。土留めとして成り立っていない敷地ですので、全部壊して新しくやり直しになります。
ちなみに、市役所にお客様が「家がたてられるのか?」と聞きに行ったそうです。その返事は「建てられます」とのことでした。全部壊して、しっかりした擁壁をやれば建てられるけど、それをやろうとしたらかなりの金額が必要になります。
2段積み擁壁は危険
石積みの上にブロック積があります。異なる構造物で2段で土留めされています。
奥には鉄筋コンクリート造のL型擁壁があり、一見丈夫そうですがとても危険な敷地になります。隣地の低い所も確認しないと分からないですね。これらの写真は地元で私が撮影したものです。他にもたくさん存在していますので、もしかしたらあなたの近くにも見つけることができるかもしれませんね。構造的に成り立っていないので危険です。どうして危険なのはブログでは説明すると長くなるので、相談にお越しください。
ブロックは危険
普通ブロックで土留めをしている敷地をよく見かけます。普通ブロックとはホームセンターで売っているブロックで、塀や側圧がかからない壁に使う材料になります。土留め用に使うブロックはPCブロックといって、たぶん見たことないような形状になっています
これがCPブロックで穴が大きいのがわかりますよね。コンクリートを入れるためです。このあたりの細かな仕様はここではお伝えしませんが、一つだけ覚えておいてください。ブロックの厚みが150mm以上がCPブロックなので100mmとか120mmの厚みのブロックならそれは土の側圧には耐えられません。
劣化を確認する
水抜き穴ではない部分から水が抜けています。中に入っている鉄筋が錆びて耐久性が落ちているでしょう。
ブロック土留めの写真ですが、水抜き穴回りが劣化していますね。
高さ2mを超える高低差は気を付けて
高さ2mをこえると「崖条例」を守る必要があります。
高さの2倍離せば家を建てることが出来ますが、現実的ではないので土留めをします。
だれも責任をとってくれない
もしこのような土地を購入してしまっても誰も責任を取ってくれないです。実際に相談を受けた話ですが、愛知県の建築指導課、不動産協会、知多建築事務所、愛知建築センターなどに問い合わせをしましたが、既存の擁壁(土留め)については何もできないので、購入した人の責任で新たに擁壁を造って、崖条例などの法律を守る事になります。
どんな土地を購入したらいいのか分からない人は相談にきてね
まどめ
路線価をみる
土地の価値が分かりますので調べてみる事、市街化調整区域は注意して
造成をみる
構造物がしっかりしているのか?隣地との高低差が2m以上ある場合は、崖条例あるので建築士にみてもらってね(申請するときに建築士の責任で図面を描くことになります)
ブロックは注意
普通ブロックでの土留めはダメです。家が上部でも土が崩れ仕舞うかもしれないです。
建築士に相談してみて
土地選びから建築士に相談してみて、家を建てる人・設計している人にアドバイスもらうといいですよ。私の場合は、ご要望を聞いてから土地探しをしています。「どんな暮らしがしたいの?」を叶えるために土地探しをした方が上手くいきます。